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予防接種を上手に利用するための参考に、ここでは、ワクチンの種類について少しお話しましょう。
ワクチンの代表的なものとして「生ワクチン」と「不活化ワクチン」及び「トキソイド」があります。
生ワクチンは、病原体は生きているが、病原体のウイルスや細菌が持っている病原性を弱めたものです。これを予防接種すると、その病気に自然にかかった状態とほぼ同じ免疫力がつきます。病原性を弱くしたウイルスや細菌が身体の中で徐々に増えるので、接種後1〜3週間に自然にかかったのと同じような軽い症状が出ることがあります。代表的なワクチンとしては、MR(麻しん風しん混合)、麻しん(はしか)、風しん、水痘(みずほうそう)、BCG(結核)、おたふくかぜなどのワクチンがあります。不活化ワクチンは、病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使います。生ワクチンに比べて免疫力がつきにくいので、何回かに分けて接種します。代表的なワクチンとしては、DPT−IPV四種混合(D:ジフテリア・P:百日せき・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)、DT二種混合(D:ジフテリア・T:破傷風)、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌、不活化ポリオなどのワクチンがあります。
トキソイドは、細菌の産生する毒素(トキシン)を取り出し、免疫を作る能力は持っているが毒性は無いようにしたものです。不活化ワクチンとして分類されることもあります。ジフテリア、破傷風のワクチンは、トキソイドです。